部屋に帰るなりキリヲは鼻をヒク付かせた。
微かなアンモニア臭が部屋に漂っている。
布団を被っているグンジを無視してバスルームのドアを開けた。
「あーあ…こりゃひでぇなァ」
荷造り用のヒモが何重にも首に巻かれたまま全裸の女が倒れていた。
背後で音も無く立ち上がったグンジが布団をキリヲに投げ付け手に持っていた包丁で切り付けてきた。
子供とは思えない的確な急所を狙った攻撃に才能を感じとる。
まだ鋭さが足りない突きを繰り出してきた手首をガッチリと掴むと捻り上げて体をローテーブルにおさえ付けた。
奪った包丁を頭のすぐそばに突き立てる。
「!」
「ったく…手クセの悪いガキだなァ…」
押さえ付けられたグンジの体がガクガクと震え、じっとりと油汗が浮いてくるのが見てとれた。
「何で殺した?テメェの親を」
「…………キリヲ…」
「あァ?」
「キリヲぉー…」
「はァ?何言ってんだお前」
「だってさぁー…アイツらも死ぬ前には俺の名前呼んだぜぇ?最初で…最後」
グンジの瞳が宙をさ迷い譫言のように呟いた。
「それが理由かよ…馬鹿馬鹿しいし、くっだらねえなァ」
キリヲは押さえ付けていた手を離し自分の方に体を向けさせるとグンジのズボンに手を掛けた。
下着ごと床に落とすと、グンジの片足を肩に担いで足を開かせる。
「あ…」
アナルに侵入してきた指にグンジはうっとりと目を閉じた。
中に入った指で膀胱を押し下げたり前立腺を刺激されると、性器から透明な雫がにじみ出てくるのが見えた。
ふいに指が抜かれたかと思うとキリヲがゆっくり侵入してくる。
「お前は脳みそ足りねえヒヨコだからよォ…何も考えずにいりゃいいんだよ」
上着も脱がされて乳首を弄られるとあまりの苦しさと気持ちよさに全身に鳥肌が立った。
グンジの性器が立ち上がり揺すられる度に腹を打つ。
それを見たキリヲが面白そうに指で弾いた。
「はぁっ…あああっ」
小さく身震いするとグンジは射精した。
精液が跳ねて胸を汚す。
「俺に挿れられたまま出せるんじゃねぇか…」
グンジが激しく呼吸するたびにアナルが締まってキツく締め付けられる。
キリヲはギチギチのソコから勢いよく性器を引き抜くと、グンジので汚れた胸の上にたっぷり振りかけてやった。




徐々に近づいてくるパトカーの音にキリヲはグンジを担ぎ上げる。
「何だよジジイっ!おろせよー」
ジタバタと足を振って暴れるが無視して窓から飛び降りた。
二人分の体重に足がビリビリ痺れたが、何の事はない。
グンジがアパートを見上げると警察が扉を蹴破っているところだった。
「お前のせいでこの土地に居れなくなっちまっただろうが」
「それって俺のせい?ジジイの素行が悪いんじゃねーの?」
「うっせーよ…」
一発どついてやりたいところだったが、状況が状況なので諦めグンジを抱えたまま走る。
「マジで下ろせよー俺足早いからぁー。足手間といはいんねぇだろ?」
「まァな」
グンジを降ろすと二人で暗い路地を駆ける。
走り出したグンジはキリヲの想像よりはるかに足が早かった。
「そんでぇーどこまではしんの?」
「行く先は決まってるがなァ…」
犯罪者が流れつく、警察の手の届かない治外法権。
そう同業者から聞いた場所がある。
自分達にこれほど似合う街があるだろうか。
「なーなーどこだよー」
「そりゃ着いてからのお楽しみだなァ…クソヒヨ」









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